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宇野重規、五百旗頭薫編、『ローカルからの再出発 日本と福井のガバナンス』、有斐閣、第11章、pp.241-267、2015年。

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目次

序章 ローカルからの再出発(宇野重規・五百旗頭薫)
 第1部 ローカル・ガバナンス再考
第1章 ローカル・ガバナンスを問い直す─近代日本の「地方自治」再考(宇野)
第2章 地方治態の3要素─住民・区域・自治体(金井利之)
第3章 連邦・自治・デモクラシー─憲法学の観点から(林知更)
第4章 多機関連携としてのローカル・ガバナンス─就労支援行政における可能性(伊藤正次)
第5章 大都市をめぐる2つのガバナンス─大都市制度改革の困難(砂原庸介)
 第2部 福井・北陸ガバナンスの歴史と今日
第6章 近代日本のローカル・ガバナンス─負担と受益の均衡を求めて(五百旗頭)
第7章 北陸の豊かさはどこから来るのか─越中富山に見る「北陸性」(井手英策)
第8章 広域コミュニティの終わりなき物語を求めて─福井県,知事,ガバナンス(谷聖美)
第9章 現代的知事の誕生?─西川一誠福井県知事を事例に(宇野)
第10章 県庁内のガバナンス変容と持続─マニフェスト導入による政治時間の規律づけ(松井望)
第11章 公と私の新たな境界線─要介護認定の政策実施業務を素材に(荒見玲子)
 第3部 県と地域─嶺南からの視点
第12章 地方議会と地域住民自治組織─福井県嶺南地域における基礎自治体の議会を中心に(上神貴佳)
第13章 原発立地自治体の財政比較─福井県敦賀市・美浜町・高浜町・おおい町を事例に(宮﨑雅人)
第14章 港から原発へ─“ロカロカ”敦賀のガバナンス(五百旗頭・佐藤健太郎・稲吉晃)

内容

 東京大学社会科学研究所の全所的プロジェクト研究「ガバナンスを問い直す」を構成する三つの班の一つ、ローカル・ガバナンス班のメンバーの論文を集めた本。
 第11章の「公と私の新たな境界線─要介護認定の政策実施業務を素材に」で、非政府アクターへの委任と分業を特徴とする要介護認定のガバナンスにおいて、自治体レベルでどのように調整が行われているのか、福井県坂井地区広域連合と小浜市の比較事例研究を通じて、論じた。