科目名：地方自治論（4単位）
対象学年：3･4年配当　Ⅵ期・Ⅷ期　
教室：法2講
時間：水曜1限（8:45～10:15）、2限（10:30～12:00）
日程：10月1日~1月28日
※試験日：2月4日（水）

詳細・試験講評はシラバスシステムを参照ください。

1．講義のテーマ　　

「地方自治論―なぜ今地方自治が注目されるのか」

2．概要　　

地方分権改革の進展や「市町村合併」の推進等を経て、我が国の地方自治の制度をめぐる状況は大きく変化している。その中で自治体は多様な活動を行い、メディア等でも毎日何らかの形でそれらが話題になることも多い。本講義では、日本の自治体行政の制度・歴史・管理構造・政策等について解説と考察を行う。特に名古屋近辺の自治体の事例や時事的なトピックを扱う予定である。映像教材の使用やリアクションペーパー等で自発的な学習も促す。

3．目的

①自治体に関連する仕組みに関する専門的基礎知識・事実を理解する。
②自治体行政を学問的に捉える視点・概念を習得する。
③身近な地方自治の動向や時事問題に対し、何が問題か、なぜそうなるのか、を総合的に判断する思考能力を身につける。
④地域社会に関心を持ち、具体的に関わりを持つようなきっかけを習得し、具体的な場面で的確に意思決定する能力を身につける。

4．到達目標

①日本の自治体に関連する特徴を複数の観点から説明できる。
②ニュースで取り扱われているトピックについて、関連する制度と課題、それに対する自分の意見を他者に説明できる。
③自分の属する自治体に関する課題について興味を持ち、その内容と自分の意見を他者に説明できる。
④自分の属する地域社会に関する課題を認識し、その部分的な解決策を2つ以上考えることができる。

5．授業計画・内容（全28回）

第1回：はじめに―講義の全体像・目的・対象・学習方法（10月1日）

【第1部：住民】
第2回　自治体・地方自治・地方自治制度（10月1日）
第3回　住民、住民組織と自治体（10月8日）
第4回　自治・代表・選挙（10月8日）
第5回　日本の地方自治における選挙と代表（10月15日）
第6回 住民参加（10月15日）

【第2部：制度】
第7回　自治体の政治機構―二元代表と議会（10月29日）
第8回　自治体の政治機構―首長・補佐機構（10月29日）
第9回　自治体の行政機構―自治体機構の国際比較（11月5日）
第10回　自治体の区分と構造・市区町村と都道府県（11月5日）
第11回　広域連携・自治体のネットワーク・市町村合併（11月12日）
第12回　集権・分権理論モデル（11月12日）
第13回　地方自治の歴史（11月19日）
第14回　地方分権改革（11月19日）

【第3部：政策】
第15回 自治体の政策体系・計画体系（11月26日）
第16回 政策過程・政策設計（11月26日）
第17回　政策の実施・政策の評価（12月3日）
第18回　条例と法令・自治体法務（12月3日）
第19回　まちづくりと環境政策（12月10日）
第20回　産業政策と福祉政策（12月10日）
第21回　教育政策と防災政策 （12月17日）

【第4部：経営】
第22回　地方財政（12月17日）
第23回　予算管理（1月14日）
第24回　地方公務員制度（1月14日）
第25回　人事管理（1月21日）
第26回　組織権限と機構管理（1月21日）
第27回　行政統制と自治体改革（1月28日）
第28回　終わりに　TBA（1月28日）

6．テキスト・参考文献

＊教科書を予習してくることが望ましい。
＊毎回の講義でレジュメを配付する。

教科書：柴田直子・松井望2012『地方自治論入門』ミネルヴァ書房、3200円
参考書：礒崎初仁・金井利之・伊藤正次2014『ホーンブック地方自治 第3版』北樹出版、
　　　　稲継裕昭2013『自治体ガバナンス』放送大学教育振興会、2600円
　　　　曽我謙悟2013『行政学』有斐閣アルマ、2700円
　　　　宇賀克也2013『地方自治法概説　第5版』有斐閣。
小西砂千夫2012『地方財政のヒミツ』ぎょうせい
小西 砂千夫・松木 茂弘2013『実務から読み解く地方財政入門』学陽書房。
＊その他授業ごとの参考文献は適宜授業中に紹介します。

7．評価方法

＊期末試験（70%）と授業期間中に6回行うワーク（30%）

8．その他

＊履修条件は特になし。
＊受講者の様子に合わせて進度や内容を適宜変更します。
＊レジュメ・印刷物の配布は各回の講義時間に限る。後日の再配布はしません。
＊他の受講者に迷惑をかける行為はしないこと。
＊受講者同士でのグループワーク等が存在するのでご了承ください。

9．成績分布

登録73名中
欠席：38名
F：8名
C：7名
B：13名
A：6名
S：1名