明治民法(明治29・31年)

参照関係の可視化について

この図は、日本の明治29年民法(明治民法)と外国立法例との関係性を、文字列類似度(距離)を基準に可視化したものです。可視化される立法例は、明治29年民法の立法資料に「参照」として挙がっている立法例に限られます。さらに、その中でも、フランス語の資料が存在するものに限られます。これは、フランス語を使って文字列類似度を計算しているためです。

図は、明治民法を中心に描画されます。中心の明治民法から右側水平方向に位置している点は、明治民法と最も類似度が高い(距離が近い)参照立法例です。三つの円は、中心からの距離を示す補助線であり、内側から順に0.7、0.8、0.9という距離の値を示しています。参照立法例の傾向から見ると、0.7よりも内側にあれば、類似性はかなり高いと言えます。0.9よりも外側にある場合は、文字列上の類似性はほとんどないと考えられます。

参照立法例同士の類似性についても、距離として反映するようにしています。そのため、固まって位置している規定は類似する規定だと考えられます。

類似度の計算は、Jaccard係数(Jaccard距離)を用いています。

一カ国の複数の条文を参照している場合が少なくありませんが、その場合は、その中で最も類似度が高い条文のみを用いています。

表記と法律の対応関係は以下のとおりです。

Japan-M29 明治民法
Japan-M23 旧民法
France フランス民法
Italy イタリア民法
Spain スペイン民法
Belgium ベルギー民法草案
Germany-D1 ドイツ(帝国法)民法第1草案
Austria オーストリア民法
Switzerland スイス(連邦法)債務法
Montenegro モンテネグロ民法
Portugal ポルトガル民法
Zurich スイス(チューリヒ)民法
Graubünden スイス(グラウビュンデン)民法