3-名大マーク5-S.png 国立大学法人 名古屋大学 法科大学院

担当教員から

愛敬浩二(憲法)

名古屋大学大学院法学研究科教授

難しさに耐えることが、憲法学習の近道

 法科大学院で1年次配当の「憲法基礎Ⅱ」、2年次配当の「憲法演習」等を担当しています。レジュメを事前にホームページに掲載するので、受講生はそのレジュメを基にして予習をします。レジュメには、教科書等の予習範囲はもちろんのこと、講義中に私がする質問まで書いておきます。レジュメで指示した予習事項を全員が完全に予習してきていることを前提にして、講義時間中はどんどん指名して発言を求めます。発言次第では問題をさらに発展させて、質問と応答を繰り返すので、受講者の話を聞くと、なかなかスリリングな講義だそうです。

 「憲法基礎Ⅱ」の目的は、主に人権分野における判例・通説を正確に理解することにあります。ただし、決して暗記に走ることのないように、なるべく基礎知識と発展問題を関連させることで、憲法的な考え方を自ずと体得できるように工夫しているつもりです。「憲法演習」では、重要判例を徹底的に読み込むことで、実践的な憲法的思考を自ら行う能力を涵養しています。

 ロースクールに入学した皆さんに期待するのは、安易な答えに飛びつかない忍耐力をもって欲しいということです。「問題の難しさ」がわかるようになって、やっと一人前です。憲法学はもちろん、法律学は現実の問題と切り結んでいます。そこに安易な解答などありません。

小畑 郁(国際法)

名古屋大学大学院法学研究科教授

グローバル化を主体的に乗り切る法曹に

 法科大学院の学生やその志望者には、現在の法に対して受け身になるのではなく、将来を見据えて主体的に日本法に働きかけていく法律家となっていってほしいと考えています。その点、国際法は、たしかにすべての法律家に必須というわけではありませんが、経済のグローバル化の下での日本法の昨今の変容を捉えるためには、その現状を正確に理解しておくべきものであると思います。

 法科大学院のカリキュラムで国際法の教育に割ける時間は、国際法の体系と実践的な問題への解決とをひととおり理解するのに十分とはいえないという現状があり、私にとっても悩ましいところです。履修してくる学生の到達度によっても柔軟に対処したいと思いますが、心がけているのは、国際法を動態的に把握できるようにすることです。つまり、あれこれの規則や判例の個別的動向もさることながら、それらがどのような全体的な動きと結びついているのか、ということをできるかぎり明らかにしたいと考えています。